こんにちは、今月のブログ担当の葉山です。

 

前回は骨に関してのお話をしましたが、今回は筋肉・ストレッチについてお話したいと思います。

 

皆さんは、小さい頃から「運動前にはストレッチをしなさい」と学校の先生などから教えられましたよね。僕もそう教わり高校生くらいまではスポーツする前に入念にストレッチをしてきました。

 

しかし、ストレッチをしたからといって運動中のケガは予防できませんし、動きがよくなるわけでもありません。むしろ、動きがよくなるどころか、悪くなってしまいます。長い時間念入りにストレッチをするほど、その傾向は強くなります。

 

特に床に座っての前屈などの筋肉を伸ばしたところで止めるような、静的ストレッチ(スタティックストレッチ)はパフォーマンスを下げてしましいます。それは、はっきりと研究の結果がでています。簡単に言えば、筋肉が伸びやすくなるということは、縮みにくくなるということ、つまり一時的に筋力が落ちてしまいます。

 

軽く走る、歩く、軽い重りをあげる、関節をぷらぷらと動かすなど、それぞれのスポーツに適したウォーミングアップをしましょう。

 

この話をすると「イチロー選手は打席に入る前にストレッチしてますよね?」と質問をされることがあります。詳しくはわかりませんが、恐らくルーティンの動作としてメンタルに及ぼす影響が大きいのでないかと思います。はっきり言ってしまえば、「トップアスリートの一人が実践している」「自分がやってみてよかった」では医学になりません。

 

多数の研究データを集めたリサーチによって静的ストレッチ直後の筋力低下が報告されています。今日から運動前のストレッチはやめて、軽い負荷をかけるようなウォーミングアップを取り入れてみてください。運動前のウォームアップもそうですが、運動後のクールダウンも重要です。激しい運動の後は、ゆっくり体を動かし心拍数などを正常時のもの少し時間をかけてに戻すようにしましょう。

 

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開脚のイラスト